役の行者さん
 役小角(えんのおづぬ)が正式名。奈良時代に山岳を舞台に活躍した呪術(きじゅつ)者である。32歳のとき大和の葛城山に入り、岩窟に孔雀明王を祀って30年苦行して霊力を感得し、山の霊気を地上にもたらし、人の心を清浄するという法力を示した。従って修験道の祖として山岳信仰の緒山に祀られるようになり、また真言・天台宗の寺院にも祭られるようになった。なぜ旧飯田街道沿いのこの地に祀られているかは定かではない。
庚申塔
 庚申塔は、庚申塚ともいい、中国より伝来した道教に由来する庚申信仰に基づいて建てられた石塔のこと。塔の建立に際して供養を伴ったことから庚申供養塔とも呼ばれる。 庚申塔の建立が広く行われるようになる頃には、寛永期以降全国に建立された。天道の庚申講は、上(かみ)で6軒、下(しも)で6軒が毎年庚申(かのえさる)にあたる夜に講仲間が当番の家に集まり、お参りをした。(年6回庚申の日がある)また、閏年(うるうどし)の年末の庚申の日に、庚申塔前に集まり、お寺さんを呼んでお経をあげ、お供えをして供養していた。しかし、会員減少により、平成28年にとりやめになった。

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