前田公園は昭和9年に豊田市越戸町出身の実業家、前田栄次郎氏によって、この地の観光地となることを目指して作られた公園で、桜の名所として御船町側からは桜台公園として親しまれた。矢作川に面した山の南斜面に立地し、公園の中央には120段の階段が聳え、階段の頂上部分には聖観音菩薩像が祀られている。その途中には勘八稲荷大明神・前田家記念堂があり、幾つかの細い散策歩道が設けられている。それらの道中には数体の石仏が祭られているが、第2次大戦の最中、銅像等は軍用に供出され戦後においても灯篭や仏像群が持ち去られたり破壊されてしまったものが多い。

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